肺炎球菌ワクチン

肺炎球菌ワクチン

肺炎球菌ワクチン

肺炎とは

肺炎とは、主に細菌やウイルスなどの病原微生物が肺に感染して炎症を起こす疾患です。
呼吸器の防御機能が病原微生物を排除できなかった場合や、病気やストレスなどのために免疫力が落ちている時など、つまり感染力が防御力を上回った際に、病原微生物が上気道から下気道、そして肺にまで入り込んで感染し、肺炎になってしまうのです。
がん、心臓病に続いて、肺炎は日本人の死亡原因の第3位を占めています(厚生労働省:人口動態統計(確定数)2013年)。
高齢者や慢性疾患を持っている方などは、肺炎にかかりやすく、しかも治りにくい傾向がありますので、要注意です。
肺炎によって亡くなる方の約95%が65歳以上となっています(厚生労働省:人口動態統計(確定数)2013年)。

肺炎球菌ワクチンの接種で予防

肺炎を予防するためにできることの一つに、肺炎球菌ワクチンの接種があります。
肺炎の原因菌で最も多いと見られるのは、肺炎球菌です(成人の肺炎の20~40%は、この菌が原因と言われます)。
肺炎球菌ワクチンは、肺炎球菌による肺炎などの感染症を予防し、重症化を防ぎます(ただし、すべての肺炎を予防できるわけではありません)。

5年以上の間隔を空けて接種

接種は、1年を通して、いつでも可能です。
ただし、5年以内に再接種を行うと、注射部位の痛みが強く出るケースがありますので、再接種を希望される方は、5年以上の間隔を空けてください。
接種の年月日は、忘れないようにメモに残しておきましょう。
また、接種部位が赤くなったり、腫れたり、熱を持ったり、痛むことがあります。
しかし、こうした症状は通常2~3日で治まります。
その他、熱っぽい、だるいなど、体調に変化が生じた場合は、すぐにご相談ください。

インフルエンザワクチンとの併用接種

インフルエンザワクチンの接種を併せて行うことは、肺炎予防の強化につながります。
そのため、肺炎の予防には、肺炎球菌ワクチンだけでなく、インフルエンザワクチンの併用接種が推奨されています。

成人用肺炎球菌ワクチンの接種が奨められる人

  • 65歳以上の方
  • 老人ホームや長期療養施設などに居住されている方
  • 慢性の持病(COPD、糖尿病、慢性心不全、肝炎や肝硬変など)をお持ちの方
    など

平成26年10月から、高齢者を対象とした成人用肺炎球菌ワクチンが「定期接種」(「予防接種法」に基づき、市町村が実施する予防接種)となりました(定期接種の対象となる方は、生年月日により毎年異なります)。
対象期間内に、市町村の契約医療機関や保健所で接種を受けると、「公費の助成」が受けられます。
詳細については、お住まいの市区町村にお問い合わせください。